島根県弁護士会は、島根大学において2004年4月開校をめざして設置申請準備中の山陰法科大学院に関し、2000年11月より、28回にわたり、その実現のために島根大学・鳥取県弁護士会との3者協議会を持つとともに、大学教員の弁護士事務所における実務研修や両弁護士会会員の大学院における講義を担当する等の実践を重ねてきた。 また、地元経済界や自治体等による期成同盟会が結成され、地域をあげて山陰法科大学院の実現へ向けて取り組んできた。このような中、いよいよこの6月に文部科学省において、設置申請のとりまとめが行われる段階を迎えるに至った。 

 そこで、島根県弁護士会は、臨時総会を開催し、下記のとおり決議する。

  1.   島根県弁護士会は、司法制度改革審議会の提言を受け、司法制度の抜本的改革の実現のために、法科大学院の全国適正配置の必要性、とりわけ、弁護士過疎地である山陰において、地域の要請に応え、地域に根ざした法律家を養成することの緊急の必要性に鑑み、文部科学省に対して、その設置の実現を、強く要請する。 
  2.   島根県弁護士会は、法曹養成の課題は、弁護士会にとっても、重要な責務であることを自覚し、山陰法科大学院の運営及び教育について、鳥取県弁護士会とともに島根大学と連携・協力して、次のことを行う。
    1. 必要とされる専任実務家教員を継続的に推薦する。
    2. 先端・展開科目を担当する非常勤実務家教員の推薦及びエクスターンシップの受け入れ、リーガルクリニックの担当等山陰法科大学院の要請に応え、積極的に実施する。
    3. 実務家教員及び大学教員の教育能力と質を高めるための研修を実施する。
    4. その他必要とされるあらゆる課題に積極的に取り組む。